スクラップ置き場

社会の底辺に生きているニンゲ…ゲフンゴフン、ぬこが書いている文章です。

救いがたい弱者 前編

正直、この記事を書くのは気が重いです。ですが、いつかは書かなくてはいけないと思っていました。

結論から言うと、この世には、人間には救済できない人がいるかも知れないという内容です。

 

最近、インターネットではこんな言い回しが流行っています。

「本当の弱者は、救いたくなるような姿をしていない」

 

確かにそうかも知れません。私は個人的に生活保護の人の家を掃除したり、自分なりにボランティアをしてきましたが、弱者と呼ばれる人は本当に様々と言わざるを得ません。善良に感じられる人もいるし、可愛らしい容姿の人もいるし、悪人と言わざるを得ない人もいるし、醜いと一般に言われる人もいるでしょう。

 

貧困ポルノという記事を書こうと思って、下書きに入れたまま、ずっとそのままにしてあるのですが、感動ポルノという言葉がありますね。24時間テレビに対してそういう言い方をする人がいます。

感動ポルノという言葉の元は、アメリカの人の「障害者を利用したイメージ戦略に対する批判」です。

www.weblio.jp

24時間テレビではポジティブなエピソードばかり紹介されます。しかし、世の中には頑張れないと嘆く障害者や、ネガティブな言動の障害者ももちろんいます。テレビは悪い部分を映さない。そういう人があたかもいないかの様に喧伝するのだとしたら、それはおかしいです。

障害者に生まれる事は別に楽しい事ではありません。世の中には、生まれてこない方が良かったと思う人もいるでしょう。それも自由です。

感動ポルノとは、そういう障害者の気持ちを無視して、自分たちが「ほら、こんなにハンデを背負っている人も前向きに頑張っているのだから、私達も頑張らなくては」という材料に使う、一種の消費活動です。

 

これと同じに、貧困ポルノというものもあると思います。世の中にはお金持ちと貧乏人どっちが多いでしょうか。

当然ですが、貧乏人です。富は偏在します。私も世界的に見ればお金持ちに入りますが、日本で見ればお金がない方に入るでしょう。

政治家は票が必要です。マスコミも視聴率が必要です。検索エンジンもインプレッションが必要で、他にもそういうシステムは幾つもあるでしょう。すると、人々はそういう人々、つまりマス層をターゲットに広告を作ります。

かなり批判された言葉に、B層という言葉があります。

imidas.jp

要するに、物事を良く分かっておらず、雰囲気に流される大衆の事です。

大衆の反逆というオルテガの著書がありますが、イメージ的には近いです。

人は皆、専門分野以外では大衆性を持っていると思います。しかし、そういう慎みを忘れた人は、自分が良く分かっていない分野でも、適当な知識や見識で専門家に噛み付いて面倒事を起こします。そういう人は正しいかどうかではなく、雰囲気で物事を決めています。多数決が正しいとは限らず、少数派が常に正しいとも限りません。科学であれば、根拠が必要となり、根拠は基本的には実証実験によって確かめられます。しかし、殆どの人は論文が読めません。ですから、権力者の言う事を鵜呑みにしたり、信じたりします。こういう大衆を煽って、革命を起こそうとしたのがマルクスですが、マルクスヒトラーのような人の事を扇動家、アジテーターと言います。

 

B層とは、まさにそういう扇動家にとって都合の良い存在なのです。扇動家は、そうした大衆を使って権力を打倒し、自分が権力を握る事を目的とします。こうした政治活動を皮肉的にポピュリズム衆愚政治と言い表します。愚かな人が多数派を形成しても善くなりません。先程、書いた通り、ナチスドイツとか、あるいはアルゼンチンの福祉ポピュリズムとか、様々な形で衆愚政治は現実の物となっています。アメリカの陰謀論Qアノンとかもそうですね。

 

貧困ポルノとは、貧困者に都合の良い「貧困はあなたのせいじゃない、貧困は社会問題で、権力者が全て悪いのだ」という情報を流したりします。実際は、貧困は社会の問題や、環境の問題、先天的問題、教育問題、個人の責任等の絡み合った複合問題です。そして政治が解決できる次元とそうでない次元があります。権力者を打倒しても、働かず文句ばかり言っていて、人を傷付け、欺し、苦しめる様な邪悪な人は、貧困のままかも知れません。(詐欺師や狡い人がお金持ちになる事も考えられますが)

この問題は非常に複雑です。私はマルクス共産主義はおかしいと思っていますが、マルクスの経済学には妥当な部分もあると言わざるを得ないとも思います。資本主義は万能の方法ではないし、民主主義もチャーチルが述べた「民主主義は最悪の政治形態といわれてきた。他に試みられたあらゆる形態を除けば」という言葉にも含蓄があると思います。

ガザ地区とか、ウクライナに生まれた人は自分で生まれを選んだ訳ではありません。彼らの苦痛は自己責任でしょうか?そんな事はありません。全てが自己責任だとは思いません。確かに、自分の力ではどうしようもない事もあります。

ただ、一つ言える事は「自分のせいじゃない」という甘い言葉は人の心を一時的に楽にしますが、自分の責任が何もないという認識は人間の人生を破壊するという事です。

貧困ポルノとは、甘い言葉による扇動と洗脳です。

 

ここまでを前提として、最近の私の経験を書こうと思います。

私の身近には反ワクチン思想の人がいました。結論から言うと私はその人の思想に対して非常に危険を感じたので縁を切り、支援しない事にしました。それまでは色々と大変だなと思って積極的に助けていたのですが、看過できない発言があり、決断に至りました。

 

彼は「ワクチンは陰謀で人口削減しようとしている」とか「製薬会社や医者は、政治家、あるいは悪の組織と繋がっていて癒着している」とか「ワクチンで障害者になる」とか他にも様々なデマを吹聴していました。詳細は伏せますが、彼は人を教える立場の人間です。私はもちろんその情報は間違っていて、おかしいと訴えました。そして、偽の医療を信じて人に謝った教えを伝えるのはやめるべきだと忠告しました。3年程我慢しました。(彼はコロナワクチン以外にも色々と標準医療を否定していました)効果はありませんでした。彼は二度コロナになり、その度に私は支援しました。しかし、反省も何もありませんでした。

 

インターネットでも似たような事を言う人達はいます。

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後編はこちら。

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