スクラップ置き場

社会の底辺に生きているニンゲ…ゲフンゴフン、ぬこが書いている文章です。

やることを増やさない

やるべき事は増やさず、やりたい事を増やした方が幸せになれる気がする。

 

これは私の持論で特に科学的データによる裏付け等はないが、良ければ参考にして欲しい。

 

やりたい事のない人生は空しい。

何か人生には目的が必要だ。崇高なものでなくても、それなりにやりがいを感じられる何かがあった方が良い。

しかし、やらなければならない事に追い立てられている状況は好ましくない。人に必要とされたいと思うがあまりに、様々な事を安請け合いするのはよろしくない事だ。

 

誠実さの尺度として、約束を守るかどうかが問われる事がある。

しかし、約束を守るのはそんなに簡単ではない。例えば、一定の収穫量の農作物を税として納めるという契約、約束を結んだとする。農作物の収穫は努力だけではなく、天候や環境に左右される。

だから、天候や環境に恵まれなかった場合は税を免除して貰える契約を結んだ方が良い。契約は恐ろしいものでもある。

 

社会に出たら様々な契約を結ぶ事になるが、契約の条件は良く確認しなくてはならないし、不利な契約は結ばないに限る。

 

約束も、安請け合いをしない事が大切だ。遅刻してはいけないという一見簡単そうに見える約束も、交通事故等で守れない可能性もある。健康に気を付けていても、病気に罹る事もあり得る。

 

だから、約束は出来るだけしない方が良い。不利な契約は結んではならない。自由を確保する為には絶対に必要だ。

約束を破れば信用が毀損される。失って信用を回復させるのは容易ではないし、出来ない場合もある。

 

それに対して、やりたいと思った事を宣言するのは害が小さい。出来たらやりますという体で、こんな事に取り組んでみますと述べてみる。

有言実行ではなく、黙ってやってから発表するのも有効だ。自分を追い込む為に宣言をするのがプラスに働く人もあれば、ピアプレッシャー(集団の圧力の事)がマイナスに働く人もいるからだ。

 

やりたい事を沢山リストに書くのは楽しい。その中から特に死ぬまでに達成したい事を3つ位に絞りこんで優先順位をつけて取り組むと良いのではないか。人間が集中して取り組める事はそう多くないからだ。出来れば相乗効果がある事柄を選ぶと良い。

 

それに対し、やらなければならない事のリストは出来るだけ簡潔にすぐに片付けてしまい、増やさない方が良い。やらなければならない事や、履行しなければならない約束とは、金銭では表されないが借金に近いものであるという認識を持つべきだ。

 

私はこんな風に考えている。

そもそも経済的貧困を手持ちの資産の枯渇と定義しがちだが、資産の大部分を占める貨幣の本質は信用取引なので、信用が毀損される事の方を恐れるべきだ。

金銭的に困窮しても、信用がおける人物ならば、又、事業を起こして稼げば良いし、再起の可能性は幾らでもある。

しかし、経済的に豊かに見えても、あらゆる人を敵に回し、誰からも信用されないような人物は早晩、困窮する事になる。誰ともまともな取引が出来ない上、資産が尽きたら、再び事業を起こす事が出来ないからだ。

 

当たり前だが、大金を手に入れる為に犯罪をすれば、信用は毀損される。

そう考えてみると、金銭よりも、信用の方が遥かに重要であると分かる。

それなのに、時に人に道を踏み外させる金の誘惑は恐ろしい。

本当の困窮とは信用が無くなる事だ。

 

ふと、こんな言葉を思い出した。

「本当に人が死ぬ時とは、人に忘れられた時なのだ」

 

もし、これが正しいならば、人は生きていながらにして、死んでしまう事がある事になる。いずれ訪れる肉体の死よりも、精神の死の方が恐ろしいかも知れない。